視覚障害者のための美術館 ギャラリーTOM に行ってきました!

視覚障害のある人が、触って鑑賞できる美術館が
渋谷の松涛にあると聞いて、行ってみました。

そこは、井の頭線 神泉駅から徒歩で10分弱、松涛美術館を通りすぎ ちょっと先にありました。
コンクリート打ちっぱなしの建物で、看板とかがでているわけではないので、
一度は通り過ぎそうになりました。

入り口階段横には、 生来の視覚障害者だった 創館者ご夫妻の一人息子さんの言葉

「ぼくたち盲人もロダンをみる権利がある」

がプレートに刻まれて貼られており、この言葉に突き動かされて、ご両親がこの美術館を設立されたそうです。

階段をあがり、重いドアをあけると
そこには 吹き抜けで光が四方から差し込む空間に

盲学校の生徒さん達が作った彫塑が
展示されていました。

このコロナの影響で、本来やるはずだった企画展が中止になり、所蔵されているこれらの作品を
継続して展示されているとのこと

ラッキーでした。

左の「病気」 なんとも、悪いものがダラーっと臓器から垂れ出でいる感じに 納得

右の「よだかの星」は、教師の方が読まれた 宮沢賢治 の話を聞いて作った作品とか

視覚でみた固定概念がないので、むしろ感情がストレートに表現されているのでしょうか。
他にも、心に響く作品が並んでました。

そしてもう一つ、目に留まったのが
手で見る北斎「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏 TACTILE HOKUSAI BIG WAVE」

「神奈川沖浪裏」の絵を まずはパーツにわけて、波・舟・富士山のように部分的に解説していき、
最後に全体像がわかるようになっている構成で、
実際の絵では波に隠れている部分も、舟の形として他の北斎の資料から類推して触れるようにしてあったり、
3艘の舟の配置を俯瞰で見た様子や、波の色の濃淡も線を変えて区別して、触ってわkるように細かく分析されています。

どの絵を題材にするかを選択するとき、やはり日本を代表し世界的にも有名で、構図が適度に複雑であるこの絵に決まり、
3年もの月日をかけて制作されたものだそうです。

点字での解説にくわえ、CDで音声が吹き込まれているので、それを聞きながら触わって鑑賞できるように作られています。

自分でこの絵をパッとみていた時には気が付かなかった情報が沢山はいっていて、
より深くこの絵が理解できるのに、自分でも驚きました。

目の見えない方は、この解説をもとに、どのような絵を自分のなかで作りあげていくのかな?

自分の中に感じたものを、こうやって立体物として外化させ、他の人にも伝えることができる美術表現

目が見える、見えない関係なく、とても大切だと改めて感じました。

この展示は 9/27までです。

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