刻字作品 ”慈雨” ができるまで その2(籠字とり)
2019/12.3(火)~8(日)
銀座 鳩居堂画廊 3・4階
で開催される 千歳会展 では
”慈雨”
を出品します。
今回選んだ ”慈雨” → 恵みの雨、万物を潤し育てる雨
そんな 刻字作品 ”慈雨” がどのようにできあがってきたのか
ちょっとご紹介したいと思います。
さて、一応書稿はできあがったので、つぎは
”籠字とり”
まずは、和紙のトレッシングぺ-パ-を、作品の大きさにカットして
書稿の上に重ねます。
そして、墨で書いた字の輪郭を小筆で丁寧に、トレースしていきます。
今回は “慈” を ”雨” の下に重ねるので、まずは ”雨” を彫っていくことにします。
”籠字とり” でのポイントは
ただぐるっと字の輪郭をなぞっていくのではなく
・ノミで彫ることを意識し、曲線も 短い直線の結合 としてとること
それと
・つながってい線は筆順にそって、そのまま続けてとること
なんですよね。
そうしないと、彫ったときに作品の線質が弱くなってしまうんです。
今回はあまりないですが、擦れ の部分をどのように彫っていくか、というのも
この籠字をとる段階で決めていくんです。
そんなところを気をつけながら、出来上がったのがこちらです。
さて次は、
とった籠字を、実際に彫る板に 糊で貼っていきます。
私がよく使う板は ”桂材” です。
程よい硬さで、キレもよく、あまり節もなく・・・
そして、その色合いときれいな木目が好きです。
さて、貼る工程では、ずれないように貼るのが、ちょっと難しいかな。
中央に文鎮をおいて、半分ずつ貼っていきます。
上から刷毛で、中心から外にむかって空気をぬきます。
まず、”雨” です。
ここまでで、一区切り。
乾くまで待ちましょう!
さて、次はいよいよ彫りにはいります。
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