第63回玄海展は 9/28無事閉幕しました。

北千住の丸井11階にある
シアター1010 ギャラリーにて
2019/9・24(火)ー28(土)
開催されていた第63回 玄海全国展
本日をもって、無事閉幕いたしました。

 

今年は好天に恵まれ、5日間の会期を無事終了することができました。

ご来場いただいた皆様、有難うございました。

 

今年の玄海展の模様を、少し紹介させていただきます。

まずは、審査会員の展示から

 

こちらのギャラリーは天井が高いので、10尺(約3メートル)の作品もゆったりとして映えます。

 

以下、玄海展は
第1~3科が大きい作品
第4科が半切
第5科が小品
学生部
そして
刻字部
から構成されています。

 

 

その中から、うちの教室からの出品をピックアップさせていただきます。

 

私は今回から審査会員として出品させていただいてます。
作品は 楊維禎の詩

”蛍穿湿竹流星暗 魚動軽荷墜露香”
(蛍が雨に潤った竹林に流星のように飛び、魚が水面に浮いた蓮の葉を動かし、転げる露の玉は香ばしい)
というような意味で、初夏の夜の風景でしょうか。

ここで “荷” とあるのは蓮の花のことで、その花が香気を発しているようです。

 

古隷(隷書の古いかたちでまだ波法があまりない書き方)で自分なりに広い会場に負けないように勢いよく書いてみたのですが、、、
ちょっと纏りがなかったですね。

 

第3科 S.Mさんの2×8尺(約2.4メートル)の作品
一番右のです。

 

第4科 (半切)
S.Sさんの作品 真ん中の3行書きです。
なんと銅賞をいただき、本人もびっくりだったようですが、
このところ頑張っている成果だと思います。
おめでとうございます!

 

もう一人、今回玄海展(書の部)初出品のS.Oさん
真ん中の 蘭亭序 の臨書です。
一年間 随意課題でこの臨書をやってきたので、その集大成です。
まだ1級なのですが、とても熱心に毎週条幅も練習してくるので、メキメキと上達してます。

 

 

 

さて、いよいよ 刻字部門 です。

 

上段真ん中の大きいのが私

”積善之家必有余慶”  出典は 易経 で、
(善い行いを積んできている家には、良い事がある)
のような意味です。
凸彫りで、バックをコバルトブルーにし、字には金箔が貼ってあります。

 

右上から
”一笑百慮忘”
(一つ笑って、沢山の心配事を忘れる)
黄丹色が鮮やかです。

 

その下が
”禍福糾纆” 出典は 史記 で、
(この世の幸、不幸は縄をより合わせたように表裏をなすものである)
4文字をそれぞれ独立させ、凸彫り凹彫りにして組み合わせ、配色も工夫してます。

 

中央下が
“安心立命”
(天命を知り心を安らかにし、物事に動じないこと)
とてもデザイン性の高い作品で斬新です。

 

左上が
”令和 初春令月気淑風和梅披鏡前之粉蘭薫珮後之春”
とても手が込んでいて大変だったと思います。
令和元年にふさわしい作品ですね。

 

その下が
”行雲流水”
(空行く雲や流れる水のように、深く物事に執着しないで自然の成り行きに任せて行動すること)
ブルーの虹彩箔を初めて使って仕上げに苦労しましたが、良い作品にしあがりました。

 

一番左が
”兵形象水” 出典は 孫子
(軍隊の形は水のよう→何事にも柔軟に対応する)
今回凸彫りの技術がとても上達し、堂々とした作品になりました。

 

出品にむけて、構成で迷ったり、うまくいかなくて悩んだり、時間に追われてあせったり と色々な思いがこもった作品が、無事に展覧会場に飾られ、多く方に観ていただけました。
一つのことを成し遂げたという充実感を味わいましょう!!

そしてご覧いただいた皆様、有難うございました。

 

 

 

 

 

最後までお読みいただき、有難うございます。

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