今年も 第45回夏期書道大学講座に参加しました!
2019/8/2~4の3日間
池袋のサンシャインシティで行われた
全日本書道連盟主催の 第45回夏期書道大学講座
に参加してきました。
毎年、8月第1週の金・土・日 に開催されるこの夏期講座
今年は気候不順でそれまであまり暑くなかったのが、初日からは例年並みの猛暑となりました。
私は今回で5度目の参加となります。
45回を迎えるという、とても長い歴史を持つこの夏期講座
書道会の会派を超えて活躍していらっしゃる先生方の講義を直接受けられるのが醍醐味、
今年はなんと40才代の若手講師が2人ということもあってか、例年に比べ若い受講者が多かったような。。。
講師陣は魅力的な先生ばかりです。
講義は3日間
隷書・行書
漢字かな交じり書・仮名
篆刻
と今年は例年に比べ、少しゆったりした感じです。
【1日目 第1講】 隷書
講師: 鹿倉碩齋 先生 (謙慎書道会)
書道会では60歳代でも若手?と言われている中
トップバッターが40代の先生です。
取り上げた課題は 隷書を代表する
”曹全碑” と ”礼器碑”
を比較しながらの臨書
重心の位置
波磔の重さ
の違いなどを意識し、青山杉雨先生の臨書手本を参考にしながら
最後には ”令和” を曹全碑風と礼器碑風に自分なりに書いて添削をしていただきました。
隷書の波磔の筆法が、私がこれまでやっていたのとは少し異なり、
とても軽やかに抜くのを実際に見て、なるほどこうやると青山杉雨風になるのか、と納得しました。
【1日目 第2講】
行書 講師:高橋照弘 先生 (産経国際書会)
褚遂良の ”哀冊文” の臨書
褚遂良の書風が王羲之の鑑識を通して大きく変化していったというのが、興味深かったです。
【2日目 第1講】
漢字かな交じり書 講師:金子大蔵 先生 (創玄書道会)
2人目の若手講師登場
祖父に金子鷗亭、金子貞義を父に持つ 超サラブレッドの金子大蔵先生が
高校生までは全く書道に興味がなく、筆をもつことを強制されたこともなかった
というのが意外でした。
そして、漢字かな交じり書 があったから書家の道を歩むことができている、ということも。
道具を変えてみると、表現方法もかわってくるということで、
6種類の毛質の違う筆で、同じ文言をかき分けるところを見せていただきました。
そして、漢字かな交じり書 は、”漢字とかなをいかにうまく調和させて流れのある作品とするか” が重要で、構成には 仮名のちらし が参考になる との言葉が印象的でした。
自由に作品を創作するというのはある意味とても難しく、やはり古典臨書や仮名を学んで、自分の引き出しをいかに沢山持っているか、ということが必要ですね。
【2日目 第2講】
かな
講師:野田正行 先生 (日本書芸院)
まずは 仮名の基本練習の 線と曲線 のウォーミングアップ
いろは の練習
講義の中で一番印象的だったのは
筆をたてて書くためには
・紙を少し右側、少し右上におくとよい
・紙を書きやすい位置にずらしながら書くとよい
という点です。
それと、書くところを拝見していて
書くスピードの緩急がとてもあること
もよくわかりました。
それによって、とても躍動感にとんだ作品になるんですね。
作品構成も基礎から応用まで丁寧に教えていただきました。
先生は本来は 大字かな を得意としていらっしゃるとのこで、
その場で書くところをみせていただいた半切作品、とても素敵でした。
【3日目 通し】
篆刻 講師:岡野楠亭 先生 (謙慎書道会)
一日の講義で、自分の雅号印を彫り上げる ということでの助講師の先生を5人も引き連れてきていただき、朝から気合がはいります。
印稿を作るための字書も、受講者一人ひとりの雅号の部分をあらかじめコピーしておいていただき、至れり尽くせりの講義でした。
実は私、刻字では落款部分も彫りますが、実際に篆刻の講義ってこれまで受けたことがなく、見よう見まねでやっていたので、
今回、実際に先生方がどうやって彫っていくのかを見ることができて、とても勉強になりました。
さて、これが完成した印
篆刻デビューということで、ちょっと恥ずかしくもありますが、とにかく第一歩を踏み出せました。
”書道” をやっている、といっても様々なジャンルがあり、同じジャンルでも、それぞれちがった用法があり、それを実際に色々な講師の先生方から直接学べるこの夏期書道講座、どなたでも参加できますので、おすすめです。
特に今回、若い講師の先生が、大先生や先輩の方を添削するという場面が多々あり、冷や汗を流していらっしゃいました。
著名な先生や経験豊富な先生でも、こういう講座にいらして、常に学ぶ という姿勢を貫かれている姿には、頭がさがります。
今年も学び多き講習会でした。
来年も、是非参加したいです。
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