第37回 日本刻字展 を振り返って -その1

今年から会期が1ヶ月早まり、年始に開催された
第37回日本刻字展 も
3000名以上の来訪者を集め無事に終了し、
もう2カ月が経ってしまいました。

今回は私の教室 光栄書道会刻字部 からは新人4名を加え、総勢8名の参加となりました。
作品も手元に戻ってきたので、しっかり振り返りをしておこうと思います。

 

 

《まず、ベテランの方3名から》

Y.T.さん(女性): “陽”

刻字歴7年のベテラン、昨年の ”天地”に続き、今年も佳作賞をいただきました。

彫り方も 一文字の中に凸と凹を組み合わせ デザイン性に富んだ色彩感のある作品になりました。

 

 

T.N.さん(男性): ”銀河”

刻字歴3年、昨年の ”塁”に続き、こちらも連続で佳作賞をいただきました。

今年のテーマは重ね彫り 銀を凸彫り、河を凹彫りにし、二文字をちょっと重ねてみました。
バックにも段差をつけ、刻字ならではの面白さを表現した作品になりました。

 

 

K.K.さん(女性): ”魚心(あれば)水心”

刻字歴3年、古代の書体を使い、バックの彫りのタッチと青色にこだわり、池の中というイメージに仕上げました。

こちらも、刻字の面白さが伝わってくる作品ですね。

 

 

 

《ルーキー4名》

次に、昨年開催したワークショップに参加いただき、引き続き本展覧会に初参加いただいた4名です。

 

M.O.さん(女性): ”六韜三略”

ワークショップに参加していただいたあと、書道部の方にも入っていただき、毎月の月例作品も真剣に取り組んでいます。

この作品は ”りくとうさんりゃく”と読み、兵法のようなものだそうです。
初めての隷書体に挑戦、彫りも最初はおっかなびっくり?でしたが、とてもきっちりと品格のある良い作品に仕上がりました。

初めてとはおもえない出来栄えです。

 

 

 

K.O.さん(男性): ”魁”

M.O.さんのご主人様で、こちらも現在、書道部のほうで頑張っていらっしゃいます。

ご自分のその時の思いが、素直に表現されている好感の持てる作品になりました。

他の作品の背景がブルー系が多かったので、このバックの色はとても引き立ちましたね。

 

A.Y.さん(女性): ”Lapis Lazuli   瑠璃”

こちらは、お嬢さまがちょうど、”Lapis Lazuli  ” という芸名で歌手デビューされる記念に作られました。

最初に取り組むには、ちょっと手が込んでいて難しかったですが、
母の想いがこもった記念の一作となったのではないでしょうか。

 

S.K.さん(女性): ”光”

こちらも 古代文字を使い、造形の面白さを表現しています。
箔を重ねるところで苦労なさっていました。
次回の作品も楽しみです。

 

 

 

みなさん、彫るのはもちろん、箔を貼るというのも初体験でしたので、
どんなことになるのか最初はイメージがつかめなかったと思いますが、
それぞれがその時の自分の意識を表現した個性溢れる作品が出来上がったと思います。

そして、このようなおよそ1500点もの作品が集まる展覧会に参加することにより、沢山の作品に出会うチャンスが生まれ、
またそこから
さて次は、どんなことやってみようかな
という想いが広がっていくのではないでしょうか。

どんどん色々なことにチャレンジしてみてください。

このブログのテーマでもある ”自己実現” を刻字通してサポートさせていただくことが、
私の喜びであり、ライフワークとなっています。

 

最後になりましたが、私の作品はこちら ”明歴々 露堂々”

仏教の言葉で、

”すべての存在が明らかに、すべての物事がはっきり現れ出てくる様”
”そのままの姿のすべてが真理の現れであり、仏の表れある”

のような意味のようです。

 

 

こちらは、今回の日刻展の特別企画のテーマ ”立体的に彫る” の手法を少し取り入れて

凸部の筆が交差しているところに段差をつけたり、擦れの部分の処理の仕方もこれまでとは少し変えてみました。

 

特別企画については、次のブログ -その2 で書いていこうと思っていますので
どうぞそちらもご覧くださいませ!!

 

 

また、第37回日本刻字展の模様はこちら

https://kokuzi.com/2018/01/25/nikkoku2018-2/

でどうぞ!!

 

 

 

最後まで読んでいただき有難うございます。

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