なぜ刻字で自己実現?
刻字作品は手塩にかけて育て上げた我が子のようなもの!
創った時の想いがギュッと閉じ込められてます。
この作品は、去年の夏に開催された毎日書道展への出品作品です。
<還>
私達が知っている字とはちょっと違いますが、中国・清代の 呉譲之 という人の書として辞書にのっています。
そう、昨年私は還暦を迎えました。やはり、大きな節目ですよね。
そこで、原点に還ってみようと思ったんです。
3人の子供の子育て、7年半寝たきりの義父を在宅介護していた義母のアシスト、突然癌に襲われた夫の2年にわたる闘病と看取り、認知症を発症した義母の介護、子供たちの独立、と思い返せば楽しい事も辛い時期もありました。
そんな自分を精神的に支えたのが、ずっと継続してきた書道と刻字、作品を創り続けていきたいという想いだったのです。
写真のような大きな作品ですと、3カ月くらい彫りながら木との対話を続けます。そして作品にかける想いや、製作中に起きた様々な出来事、その時の感情までもがギュッと作品に詰まっていきます。作品が完成したときの達成感、そして美術館に飾られているのを見にいくのは、まるで子供のピアノの発表会を聴きにいくような気分。
どの作品もそれを見ると製作していた時の記憶が走馬灯 のように鮮やかに蘇ってきます。
初心者で上手い字かかけないという方でも大丈夫、作品はその時の自分自身、振り返れば自分の足跡をしっかりと留めていてくれます。
私は<還>を作成中、映画 ”グリーン マイル” の中の
I think about all of us walking our own Green Mile each in our own time.
というセリフが頭の中をリフレインしていました。
人生とは、自分が還るべき場所に向かっての後戻りのできない旅、その足跡を作品として残せれば、これが自己実現だと思うのです。
この作品は、小学校の同窓生で理事長の高橋先生のご好意で 新宿京王プラザ30クリニック のエントランスに飾っていただいてます。
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タグ:刻字, 定年, 教室, 新宿京王プラザ30クリニック, 趣味
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